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家庭用のソーラーパネルは、一般的に自宅の屋根に設置することが多いです。しかし、「自宅の屋根が小さい、形状が特殊で設置しづらい」「屋根にも設置しているけど、もっとソーラーパネルを設置したい」という場合には、ソーラーパネルを庭に設置するという手段もあります。
ソーラーパネルを庭に設置している家庭をあまり見かけないため、「庭への設置はやめたほうがいい?」「なにかデメリットがあるのでは?」と悩んでいる人もいるでしょう。本記事では、ソーラーパネルを庭設置するメリット・デメリットのほか、DIYで設置する方法や業者への依頼方法まで徹底解説していきます。ぜひ参考にして、ソーラーパネルを庭設置するか検討してください。
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調査期間 | 2023/1/25~2023/1/30 |
回答数 | 31 |
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目次
庭にソーラーパネルを設置するのはやめたほうがいい?5つのデメリット
ソーラーパネルを庭に設置した場合に、感じられるデメリットとはどのようなものが挙げられるでしょうか。ここでは、屋根設置と比較した場合のデメリット5点を詳しく解説します。
- 盗難の恐れ
- 事故が起きる可能性
- 庭の手入れが必要
- 他の活用が難しい
- 景観の悪化
盗難のリスクがある
庭に設置した場合、 屋根と違って盗難されやすいというデメリットがあります。屋根に設置してあるソーラーパネルを盗む場合は、はしごや脚立などを利用して屋根に登らなければなりません。また、屋根からの落下の恐れや人目に付くことを考えると、盗みづらいといえるでしょう。
しかし庭の場合は、誰も見ていない夜間や人目につきにくい場所であれば、盗難の可能性が高まります。
おもに盗まれるのはパネルではなく、銅線ケーブル類です。ソーラーパネルにはシリアルナンバーが刻印されていて転売がしにくいですが、銅線ケーブル類には持ち主を判別する方法がありません。容易に転売ができるため、銅線ケーブル類は盗難されやすいということを知っておきましょう。
盗難に遭わないためには、防犯カメラや人感センサー付きの防犯ライトの設置をするなど、防犯対策をおこなうことが大切です。万が一のために盗難保険の加入もしておくとより安心できるでしょう。
事故がおきる可能性
ソーラーパネルを庭に設置していると、屋根設置の場合とは違った思いもよらない事故が起きる可能性があります。配線類は屋根とは違い地面に這わしているため、うっかり足を引っかけてしまうということが考えられるでしょう。配線が切れたり、抜けたりすることで発電が止まってしまうほか、発火してしまう危険性もあります。
またパネル類にボールが当たるなど、飛来物によってパネルが損傷する可能性も高いです。事故が起こらないために、ソーラーパネルを設置している部分は柵で囲うなどの対策をおこなうとよいでしょう。
庭の手入れが必要
ソーラーパネルを庭に設置する場合は、庭に生えてくる雑草を定期的に抜くなど、庭の手入れをする必要があります。これは、ソーラーパネルの一部に影ができたり何かが覆ったりすると、発電効率が悪くなるためです。
手入れをせずに雑草が覆ったりしてしまうと、ソーラーパネルに負荷がかかるため故障の原因にもなりかねません。定期的に除草をまいたり自分で雑草を抜くなど対策が必要です。自分で対処するのが難しい場合では業者に依頼して雑草の処理を定期的にしましょう。
ソーラーパネル以外の活用がしづらくなる
庭全体に対して使える庭の面積が少なくなるのもデメリットとして挙げられます。ソーラーパネルの大きさはメーカーによって異なりますが、1枚あたり平均で1.4㎡です。売電を目的とした場合、多くのパネルを設置するためかなりの部分を専有することになります。
庭が狭くなると困る場合は、架台を高くしてソーラーパネルを設置することもできます。パネルの下に空間ができるため、物を置くなど活用することができます。ただし、この場合は建築申請が必要になるため、事前にどのような手続きが必要か確認しておきましょう。
景観の悪化
設置前の庭の使い方によっても異なりますが、ソーラーパネルを庭に設置した場合は景観が悪くなるケースがあります。
これまで庭を全く活用していない場合は、デメリットにはならないかもしれません。しかし、ガーデニングや家庭菜園など大切に庭を手入れしてきた場合は、無機質なソーラーパネルを設置することで景観が悪化したと感じることもあるでしょう。庭にソーラーパネルを設置する場合は、家族と話し合って納得したうえで導入することをおすすめします。
庭にソーラーパネルを設置するメリット
デメリットだけではなく、庭にソーラーパネルを設置するメリットも知っておきましょう。
- 屋根よりも容易に施工できる
- メンテナンスがしやすい
- 方角の調整がしやすい
- 発電量アップの可能性
- 土地の有効活用ができる
1つずつ詳しく見ていきましょう。
屋根への設置よりも施工が容易
ソーラーパネルの設置は、屋根よりも庭のほうが施工が容易な場合が多いです。屋根に設置する場合は、雨漏りがしないよう施工に注意しなければなりません。また、1枚あたり15kgするソーラーパネルを屋根まで持ち上げるなど、作業中の落下や怪我の危険がともないます。屋根の形状が複雑であれば設置も難しくなります。
庭への設置の場合は、高所で作業する必要がないため、危険も軽減されるでしょう。さらに、庭であれば容易に設置できるポータブルのソーラーパネルも利用可能です。
メンテナンスがしやすい
庭設置のソーラーパネルは屋根設置と比べるとメンテンスはしやすいです。ソーラーパネルは、発電効率の低下を防ぐためや安全確保のために定期的におこないます。ソーラーパネルの表面の汚れを取る作業のほか、機器の破損やサビがないかボルトが緩んでいないかなどのチェックが必要です。
屋根にある場合は高所で作業することとなるため、庭よりも危険性も高くメンテナンスには手間がかかります。庭にある場合はチェックもしやすく汚れを取る作業もしやすいです。
太陽光がよく当たる方向に調整しやすい
庭設置のソーラーパネルは角度や方向の調整が容易です。ソーラーパネルは太陽光を集めて発電する設備ですが、より良く発電するためには最適な角度や方向に設置する必要があります。
1日の日射量は、基本的に太陽が南側で12時にあるときが最大です。角度は、一般的に30度の角度をつけることが望ましいとされています。この時間に多くの太陽光を集められるような方向や角度に、ソーラーパネルを向けることで効率よく発電が可能です。
屋根に設置する場合は家の向きや形状で勾配が変わるため、調整は難しいといえるでしょう。
発電量アップ
庭に設置するほうが、屋根設置よりも発電量がアップする可能性があります。屋根の大きさや形状・向きで発電する量や設置できる容量は変わります。日当たりが良く広い庭を所有しているのであれば、屋根よりも大きなソーラーパネルが設置できるかもしれません。
10kW以上の産業用太陽光発電が設置できるような庭であれば、メリットは発電量がアップするだけではありません。売電収入も増え、固定買い取り期間が10年から20年に延長されるという大きなメリットもえられます。
土地の有効活用ができる
特に庭を利用していない場合は、ソーラーパネルの設置で有効に土地を活用できます。庭の雑草取りやメンテナンスは必要になりますが、ソーラーパネルを設置することで自家発電が可能となり、毎月の電気料金が節約できるでしょう。その他にも、売電して収入をえることができるなど大きなメリットも生まれます。
ソーラーパネルを庭に設置する方法
次にどのような方法でソーラーパネルを設置できるのかを見ていきましょう。次の3つの方法で設置が可能です。
- 業者に依頼して設置
- DIYで設置する
- 小型ソーラーパネルを設置
どのような方法を選ぶにしてもそれぞれのメリットやデメリットを知っておきましょう。
業者に依頼する
通常ソーラーパネルの取り付けは業者に依頼しておこないます。太陽光発電設備などの電気工事は、電気工事士の資格を有していなければおこなえません。そのため太陽光発電の設置業者や販売会社に依頼して申し込みをしましょう。
業者に依頼するメリット | 業者に依頼するデメリット |
・プロが工事するため安心感がある ・発電量が多い場合でも工事してもらえる |
・多くの初期費用がかかる ・業者選びが難しい |
業者に依頼する方法は、次の見出しで詳しく解説します。
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DIYで設置する
30V以上のソーラーパネル設置は電気工事士の資格を有している人しかできません。しかし30V未満のソーラーパネルであればDIYで設置できるなど、条件付きで自作可能です。
30V未満のソーラーパネルをDIYで設置した場合は、すべて自家消費しなければならないと定められています。庭にソーラーパネルを設置して売電したい場合は、業者に依頼する必要があります。
電気を扱った作業のため正しい手順でおこなわなければ、感電や火傷または火災の恐れがあります。そのためDIY初心者には難しいでしょう。
ソーラーパネルをDIYしたい場合に必要なものは以下のとおりです。
- ソーラーパネル
- チャージコントローラー
- バッテリー
- インバータ
ソーラーパネルをDIYするのに必要な材料が揃った太陽光発電キットも販売されているため、興味がある人は探してみるとよいでしょう。
DIYのメリット | DIYのデメリット |
・初期費用が少ない ・DIYを趣味としている方にはおすすめ |
・専門の技術を要するため作業は危険 ・安定した発電量がえられない可能性 |
小型ソーラーパネルを利用する
小型で簡単に設置ができるソーラーパネルを庭で利用することも可能です。折り畳みが可能な製品やポータブル電源とセットになった製品など、さまざまな小型ソーラーパネルが発売されています。
コンパクトで持ち運びが容易なものであれば、庭だけではなくアウトドアや災害時でも使えます。業者に依頼する場合やDIYするよりも設置は手軽という特徴があります。
他の方法よりも費用はかかりません。ソーラーパネルの面積は小さいため発電量は少ないです。製品によっては変換効率が変わり使えない製品もあるので、どのような用途で使うのかを決めてから製品選びをしましょう。
小型ソーラーパネルのメリット | 小型ソーラーパネルのデメリット |
・初期費用が少ない ・設置が簡単 ・持ち運びがしやすい |
・発電量が少ない ・使えない製品もある |
関連記事:おすすめのソーラーパネル徹底比較17選!屋根用・折り畳み型・ポータブルセット製品も紹介
ソーラーパネルの庭設置を業者に依頼する手順
ソーラーパネルの庭設置を業者に依頼する手順は以下のとおりです。
- 計画を立てる
- 施工会社に依頼
- 補助金の申請
- 経済産業省に届け出
- 設置工事
設置手順をきちんと理解しておくことでスムーズに進めることができます。
計画を立てる
まず最初にソーラーパネルを設置した場合の収支計画を立てましょう。
設置してから思うような収益が上がらず、こんなつもりはなかったと後悔しないためにも、収支計画は必ずおこないましょう。以下の式でまずは年間発電電力量を計算してみましょう。
この年間発電電力量に売電単価をかけることで、年間の収入を求められます。年間の収入から初期費用や維持費を差し引くことで、収支計算をすることができます。
計算が難しい方はシミュレーションサイトもあるため、利用してみましょう。
関連記事:【2024年最新】太陽光発電の設置費用はいくら?設備ごとの価格相場やお得な設置方法を紹介
施工会社に依頼する
次は庭設置を依頼する施工会社を決めます。施工会社は1社に見積りを依頼して選ぶのではなく、必ず複数の会社から見積りをもらいましょう。価格や内容・施工会社の対応など比較をおすすめします。
見積もり依頼をおこなう際は、太陽光発電見積もり一括サイトを利用すると面倒な手間を省けて便利です。設置を迷っている場合でも、初期費用がいくらかかるか知りたい場合などは、一括見積もりを依頼すると設置費用の相場を知ることができるためおすすめです。
見積り依頼後は、施工会社が現地調査をおこない見積書が提出されます。提出された見積書を比較して施工会社を決定し、プランの決定や契約に進みます。
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回答数 | 31 |
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補助金申請
地方自治体によってはソーラーパネルの補助金制度があり活用が可能です。それぞれ内容や要件は異なるため、詳しい内容は公式ホームページなどで確認をしましょう。
屋根への設置は補助金が利用できても、庭への設置は要件に当てはまらないこともあります。また、募集期間が決まっていて期間外であったとしても、翌年度にも再度公募できる可能性があるため、こまめに情報をチェックしてみましょう。ソーラーパネル導入には多額の費用がかかるため活用することで、お得に導入が可能です。
関連記事:【2024年最新】蓄電池の補助金情報まとめ|補助金の種類と条件を解説
経済産業省に設置の届け出をする
ソーラーパネルの設置および発電した電力を売電する場合は、経済産業省への設置の届け出が必要です。経済産業省の資源エネルギー庁のサイト「再生可能エネルギー申請」のページで必要な情報を入力してください。
- 土地の取得を証する書類
- 構造図
- 配線図
- 接続の同意を証する書類の写し
- 事業者の委任状・印鑑証明書
- 棚塀の誓約書
届け出には上記の書類が必要です。多種類の書類が必要となるため事前に用意しておきましょう。手続きは複雑なため、施工業者に依頼して代行してもらうことも可能です。
ソーラーパネルの設置工事
無事申請が済んだあとは、ソーラーパネルの設置工事に入ります。契約の際に決定した内容に沿って工事を進めてもらいます。具体的な流れは以下のとおりです。
- 墨出しをおこない架台設置
- 配線工事・電気工事
- パネル設置と接続・化粧カバー取り付け
- スマートメーター取り付け後連携作業
工事完了後は電力会社と受給契約を結ぶことが必要です。設置しただけでは電力会社へ接続し売電ができません。
ソーラーパネルの庭設置がおすすめの人
ソーラーパネル庭設置がおすすめの人は以下のような人です。
- 屋根の設置が難しい人・したくない人
- 庭を活用したい人
屋根に設置したくない人できない人
屋根への設置をしたくない人またはできない人は、庭への設置が向いています。ソーラーパネルの設置は屋根の形状や面積によって向き不向きがあります。発電効率を考えると南向きの大きい屋根はソーラーパネルを乗せるのに向いていますが、複雑な形状の屋根や南向きに大きい屋根がない場合は向いていません。
庭を活用したい人
庭があるけれど何も活用していない人には、ソーラーパネルを設置する活用方法がおすすめです。庭に設置することで発電した電気を家のなかでも使えます。余った分は売電することで収入が得られるメリットもあります。停電の際も自家発電した電気を利用することができるため、災害時の備えにもなるでしょう。
庭以外にもソーラーパネルは設置可能
屋根や庭以外にもソーラーパネルは設置可能です。他の場所と併用して設置することで、より発電や売電の効果はあがるため発電量を増やしたい方にもおすすめします。
- ベランダ
- カーポート
- 外壁
ベランダ
ベランダにもソーラーパネルの設置が可能です。ベランダが狭い場合は、容量の大きいパネルの設置は難しいでしょう。ベランダでソーラーパネルを設置する場合は、折りたたみ式またはコンパクトなサイズの製品を設置することが多いです。
ベランダの広さによっても異なりますが、さほど広くない場合はベランダが使えなくなったり季節によって日が当たらなくなったりといった、デメリットが考えられます。
ベランダ設置メリット | ベランダ設置デメリット |
・比較的手軽に設置できる ・初期費用が安価 |
・持ち運びがしやすい ・季節によって日が当たらない可能性 |
カーポート
自宅にカーポートが設置してあり、2台停められるだけのスペースがある場合はソーラーパネルが設置可能です。カーポートの屋根のうえは庭と違い利用することがほとんどありません。
カーポートに影がささず日が当たっていることと、しっかりとした強度があることが設置に必要な条件です。屋根よりも低い位置に設置されるため飛来物のリスクは高いです。
カーポート設置メリット | カーポート設置デメリット |
・カーポートの有効活用ができる ・屋根よりも導入のハードルが低い |
・条件によっては固定資産税がかかる ・飛来物のリスクがある |
外壁
公共施設や商業施設など、一般住宅以外に外壁へソーラーパネルを設置する例も多くあります。屋上や屋根がすでに使用されている場合に外壁に設置しています。
雪が降り積雪になるような地域でも外壁には設置が可能です。汚れや傷なども屋根よりも目視でのチェックがしやすいです。しかし外壁に沿って垂直に設置するため発電効率は低くなります。屋根よりも低い場所に設置するため飛来物のリスクも考えられます。
外壁設置メリット | 外壁設置デメリット |
・積雪地域でも導入可能 ・目視で汚れをチェックできる |
・飛来物のリスク ・発電効率が低い可能性 |
まとめ
ソーラーパネルを庭に設置することは、盗難や事故のリスクがあります。しかし屋根に設置するよりも施工は容易でメンテナンスもしやすいです。発電量を上げるために角度や方角の調整がしやすいといったメリットも挙げられます。
屋根に設置するのと同じように業者に依頼して設置も可能です。条件付きでDIYでの設置や小型ソーラーパネルの利用という方法を取ることもできます。
庭やカーポートなど屋根以外にもソーラーパネルは設置できるため、メリットだけではなくデメリットも知ったうえで導入を検討しましょう。