狭い土地の活用法14選!低リスクで収益化を目指すには?

狭い土地の活用方法

20坪以下の狭い土地は、狭小地と呼ばれています。狭い土地はニーズが限られるため売却するのが難しいですが、収益化をあきらめる必要はありません。狭い土地にはどのような活用方法があるのでしょうか。

そこで本記事では、狭い土地におすすめの活用方法を【狭い土地を活用した経営】【狭い土地をそのまま貸し出す】【狭い土地にモノを設置する】の3つのカテゴリーに分けて合計14パターン紹介します。

狭い土地にかかる維持費や規制、狭い土地を活用する際の疑問についても解説しているので、狭い土地の扱いに困っている人は参考にしてください。この記事を読めば、狭い土地をローリスクで活用する方法が見つけられるでしょう。

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狭い土地を活用した4つの経営

ここでは狭い土地を利用した経営方法を4つ紹介します。

  • 駐車場経営
  • トランクルーム経営
  • 賃貸経営
  • コインランドリー経営

それぞれの経営方法について詳しくチェックしていきましょう。

駐車場経営

数台の車やバイクを停められる10坪程度のスペースを確保できれば、利用者から駐車料金を得ることができる駐車場を経営することが可能です。駐車場経営は、土地の形が正方形や長方形で整っている場合に向いています。狭小地には場所を取らないロック式の設備を導入しましょう。狭い土地で駐車場経営をおこなうメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・初期費用が安い
・転用が容易にできる
・すぐに経営を始めることができる
・収益性が高くない
・すぐ満車になりやすい
・管理の手間がかかる

最低限の機材を導入するだけで経営をスタートさせることができるため、初期費用は安く抑えることができます。駐車場経営は賃貸経営と比較するとそこまで収益性が高くありませんが、リピーターを獲得できれば毎月決まった収入を得ることが可能です。管理に手間がかかりますが、業務を業者に委託することもできます。

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トランクルーム経営

荷物が収納できるコンテナボックスを置くスペースがあれば、利用者から賃料を得るトランクルームを経営することが可能です。土地が狭すぎる場合でもバイクガレージなどに活用できます。荷物を車で運ぶ人が多いため、駅から離れている郊外でも問題はありません。狭い土地でトランクルームを経営するメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・立地が悪いエリアの土地を活用できる
・初期費用・ランニングコストが低い
・知名度が低い
・節税効果が低い
・運営や管理の手間がかかる

屋外にレンタルコンテナを設置するだけなので、初期費用やランニングコストが安く抑えられます。知名度が低くて集客が難しいため運営や管理には手間がかかりますが、面倒な業務は専門業者に委託することも可能です。利用者のニーズに合ったコンテナボックスを設置できれば、毎月安定した収入を得ることができます。

賃貸経営

土地の面積が20坪あれば、アパートや戸建て住宅を建てて賃貸経営を始めることが可能です。土地が都心部や駅の近くにある場合は、部屋が狭くても賃貸需要が見込めます。シェアハウスやコワーキングスペースとして貸し出すこともできます。狭い土地で賃貸経営を始めるメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・収益性が高い
・家賃を高めに設定できる
・初期費用が高い
・工期が長くなりやすい
・短期入居者が多い

アパートや戸建ての建築費用が必要なため、高額な初期費用がかかります。狭小地は建築機材の運搬が難しいケースが多いため、通常よりも工期が長くかかる場合もあるでしょう。転勤による入居者の入れ替わりは早いですが、満室になれば毎月家賃収入を得ることができるため収益性は高いです。立地が良い場所であれば、家賃を高めに設定することができます。

コインランドリー経営

狭い土地の周辺に住宅街がある場合はコインランドリー経営が可能です。住宅街から歩いて洗濯物を持ってくることができるため、駐車場を作るスペースがなくても問題はありません。単身者や主婦の利用者がメインのターゲットとなります。狭い土地でコインランドリー経営を始めるメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・節税効果がある
・人件費がかからない
・初期費用が高い
・ランニングコストがかかる
・収益が天気に左右される

建物や設備の導入費用はかかりますが、基本的には無人経営のため人件費がかかりません。周辺住民に認知されれば利用者が増えるため、リピーターを獲得できれば順調に収益を増やすことができます。晴れの日が続くと収益に影響が出るのがデメリットです。個人経営でコインランドリーを運営する場合は、即時償却が可能なため大きな節税効果が期待できます。

狭い土地をそのまま貸し出す4つの活用法

ここでは、狭い土地をそのまま貸し出す活用方法を4つ紹介します。

  • 空き地のシェア
  • 車中泊向けのスペース
  • 家庭菜園向けのシェア畑
  • 事業者への貸し出し

それぞれの活用方法を詳しくチェックしていきましょう。

空き地のシェア

キッチンカーなどの移動販売車を運営する業者や個人に土地を貸し出すのが空き地のシェアです。キッチンカーの駐車スペースと人が並べるスペースが確保できれば、狭い土地でも問題はありません。人通りの多いエリアやオフィス街があるエリアの土地活用に向いています。空き地をシェアするメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・初期費用がほとんどかからない
・土地を有効に活用できる
・収益性が低い
・整備が必要な場合もある

空き地をシェアすれば、使い道がなく放置された狭い土地でも有効活用することができます。1日単位の貸し出しだと収益性が低くなりますが、1ヶ月や半年などの長期で貸し出しできれば安定した収入を得ることができます。更地の状態でそのまま貸し出すことができますが、水や電気が必要な場合は工事が必要となる場合もあるため注意してください。

車中泊向けのスペース

歩いていける範囲に道の駅やコンビニ、トイレがある場合は、車中泊用スペースとして個人の利用者に土地を貸し出すことも可能です。車中泊は宿泊費用を節約したい若者や外国人にニーズが期待できます。狭い土地を車中泊向けのスペースとして活用するメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・準備がほとんど必要ない
・他の用途への転用が容易にできる
・収益性が低い
・節税はできない

土地が狭いと1日あたり1〜2組までしか利用することができないため、収益性はそこまで期待できません。特に設備を導入する必要がなく他の用途に転用しやすいため、狭い土地の活用方法を思いつくまでの繋ぎと考えてもよいでしょう。車中泊可能なスポットは貴重なので、温泉や観光スポットが近くにある場合は人気に火がつく可能性もあります。

家庭菜園向けのシェア畑

都市郊外に遊休農地を所有している場合は、農業体験や家庭菜園ができるシェア畑として貸し出すことも可能です。都市部でも野菜作りにチェレンジしたいという人が増えているため、土地の場所が都市部でも需要は期待できます。狭い土地をシェア畑として活用するメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・農地を農地のまま維持できる
・場所を選ばない
・利用者が限られる
・収益性が低い
・運営の手間がかかる

シェア畑として活用すれば、農地で農業を続ける予定がない場合でも農地を維持することができます。土地が広ければ区画分けして複数の利用者に貸し出すことができますが、狭い土地では利用者が限定されてしまうのがデメリットです。農業に必要なものを準備したりする手間がかかりますが、専門業車に業務を委託することもできます。

事業者への貸し出し

繁華街や人通りの多い場所にある場合は、事業用定期借地として土地を借りたいという事業者に貸し出すことも可能です。狭い土地は宝くじの販売所などとして利用することができます。狭い土地を事業者へ貸し出すメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・借地料を高く設定できる
・長期間の安定収入が期待できる
・管理の手間がかからない
・途中で土地を返してもらうことができない
・土地を借りたい事業者が見つからない可能性がある

土地の立地が良ければ、高い借地料で貸し出すこともできます。事業用借地は最低10年からの長期契約となるため、借りたいという事業者が見つかれば長く安定した収益を得ることが可能です。

ただし、契約満了時まで土地を自由に使うことはできません。土地が返還されるときは更地の状態のため原状回復のトラブルが少なく、他の用途に転用するのも簡単です。

狭い土地にモノを設置する6つの活用法

ここでは、狭い土地にモノを設置して活用する方法を6つ紹介します。

  • 自動販売機
  • 野立ての看板
  • コインロッカー
  • 宅配ロッカー
  • 証明写真機
  • カプセルトイ

それぞれの活用方法を詳しくチェックしていきましょう。

自動販売機

アパートやマンションを経営していて、敷地内に使わない土地が余っている場合は自動販売機を設置するのがおすすめです。

メリット デメリット
・管理・運営の手間がかからない
・初期費用が安い
・電気代がかかる
・盗難・破損のリスクがある
・利益が少ない

業務委託の場合、自動販売機の設置や補充は業者が担当するため、オーナーが管理する必要はありません。賃貸経営の土地活用をおこなっている場合は、家賃収入以外の収益を得ることができます。

治安が悪い場所だと盗難や破損のリスクがあるため、防犯カメラの設置が必要です。税金の優遇措置を受けることはできないため、節税の効果はありません。

野立ての看板

土地が人の目につきやすい道路沿いや繁華街にある場合は、野立て看板の設置スペースとして活用することが可能です。田舎でも車の通りがある場所なら看板設置に向いています。野立て看板のメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・初期費用が不要
・収益性が低い
・不整形地でも活用できる
・広告主を探す手間がかかる
・看板のデザインや大きさに規制がかかる可能性

看板を建てたい事業者に土地を貸し出すことになるため、土地の所有者は看板の設置費用を負担する必要はありません。交通量が多ければ多いほど看板の効果が期待できるため賃料を高く設定できます。

看板を建てることが可能であれば、土地の形が歪な不整形地でも問題ありません。自治体によって看板のデザインや大きさを規制している場合もあるため、事前の確認が必要です。

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コインロッカー

駅や観光スポットが近くにある場合は、コインロッカーを設置して収益を得ることが可能です。都市部の繁華街も荷物を預けたい人が多いため、コインロッカーを設置するのに向いています。狭い土地にコインロッカーを置くメリット・デメリットは次のとおりです。

メリット デメリット
・初期費用が安い
・10坪以下の狭い土地を活用できる
・土地の形状を問わない
・コインロッカーを設置する手間がかかる
・立地が悪ければ失敗する

土地を整備してコインロッカーを設置するだけなので、導入コストは安く済ませることができます。立地さえ良ければ利用者を獲得できるため、土地の形が整っていなくても気にする必要はありません。

運営や管理に手間がかかりますが、業者に委託すれば不労所得を得ることができます。

宅配ロッカー

周辺に住宅地がある場合は、配送された荷物を一時的に預かる宅配ロッカーを設置することが可能です。通勤や通学の途中で荷物を回収することもできるため、近くに駅やバス停などの交通機関がある土地も宅配ロッカーを置く場所に向いています。宅配ロッカーを設置するメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・初期費用の負担が少ない
・10坪以下の狭い土地を活用できる
・幅広いニーズに対応できる
・収益性が低い
・収益が安定しにくい
・立地に左右される

宅配ロッカーは建物を建てることができないくらい狭い土地にも設置できます。利用頻度は一定ではないため、安定した収益は期待することができません。成功するかどうかは立地の良さ次第です。宅配ロッカーは種類が豊富なので、利用者のニーズをしっかり分析してから設置するようにしましょう。

証明写真機

近くにスーパーやコンビニがある場合は、履歴書や受験票に必要な証明写真機を設置するのがおすすめです。社会人や学生のニーズが期待できるため、オフィス街や大学、高校の近くに土地を持っている場合にも向いています。証明写真機を設置するメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・1坪程度の狭小地でも活用できる
・ランニングコストが安い
・単価が高い
・売上が一定ではない
・電気工事が必要

証明写真機の利用機会は春先に集中するため売上には波があります。自動販売機を設置するよりも単価が高いため、利用者が多い月は多くの収益を得ることが可能です。土地に電気が通っていない場合は工事が必要になります。

カプセルトイ

近くに人の集まる商業施設がある場合は、カプセルトイを設置するのがおすすめです。ターゲットには子供だけでなく大人も含まれているため、単身者用向けやファミリー向けの賃貸住宅が近くにあれば利用者が獲得しやすいでしょう。カプセルトイを設置するメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・電気代がかからない
・1坪程度の狭い土地でも活用できる
・個人の場合は運営に手間がかかる
・業者に委託すると管理手数料がかかる

カプセルトイは昼間の利用者が多いため、自動販売機や証明写真機と比較すると電気代が安く済みます。

個人ですべて準備した場合は設置や管理に手間がかかりますが、専門の業者に土地を貸す形で運営を委託することも可能です。利用者のニーズを満たすためにカプセルの中身を工夫する必要があります。

狭い土地にかかる維持費と規制

狭い土地を維持していくためにはどのような費用がかかるのでしょうか。ここでは、狭い土地の維持費や規制について解説します。

狭い土地の維持費

土地が狭いと維持費が安くなりますが、ゼロにすることはできません。狭い土地にかかる維持費は、次のとおりです。

  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 火災保険料
  • 管理費用

土地に建物がある場合は、火災保険料を負担する必要があります。土地が遠方にある場合は、草刈りやゴミ拾いなどを業者に委託しなければいけません。狭い土地を活用せずに放置してしまうと、維持費を土地の所有者が負担して払い続けることになります。

狭い土地にかかる規制

狭い土地を相続したときは、どのような規制があるのかを把握しておくことが大切です。規制があることを知らない状態だと、活用するのが難しくなってしまいます。狭い土地にかかる規制は、下記の表を確認してください。

用途地域 ・用途地域の種類によって容積率が異なる
建ぺい率・容積率 ・建ぺい率:30%〜80%の範囲で定められている
・容積率:用途地域の種類によって定められている
接道義務(セットバック) ・建物を建てるためには土地と道路が2m以上接している必要がある
防火規制 ・防火地域や準防火地域の場合はさまざまな建築制限がある

接道義務は緊急車両の通行を確保したり、災害時の避難経路を確保したりするために定められています。間口が2m以下だと再建築不可になってしまうため注意してください。

狭い土地を活用する際の疑問

ここでは、狭い土地の活用に関するよくある質問に解答していきます。

  • 狭い土地は売却したほうがよい?
  • 狭い土地の活用はどこに相談?

土地活用を成功させるために、疑問や不安は解消しておきましょう。

狭い土地は売却したほうがよい?

もしも活用方法が見つからない場合は、売却して現金化することをおすすめします。狭い土地を活用せずに所有していても維持費がかかり続けるだけです。もちろん活用したほうが稼げる場合もありますが、購入したいという人が現れた場合は狭い土地を手放すチャンスなので売却を検討してみましょう。

狭い土地の活用はどこに相談?

狭い土地の活用方法が決まっている場合は、その活用を専門に扱っている業者に相談してください。管理や運営などの業務を委託することができます。

土地活用が決まっていない場合は、土地に適した活用方法を紹介してくれる土地活用の比較サイトを利用してみましょう。土地活用の業者に活用プランを提示してもらえるため、収益や初期費用を比較して選ぶことができます。

まとめ

今回は狭い土地に適した14の活用方法をカテゴリーに分けて紹介しました。土地を維持するためには費用がかかるので、狭い土地を活用せずに放置するのはもったいないです。

狭い土地だからといって活用をあきらめる必要はありません。工夫して上手に活用できれば思わぬ収益が発生することもあるため、土地の状態や立地を考慮して最適な活用方法を見つけることが大切です。

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