安い土地・高い土地の理由とは?理想の暮らしを叶える土地の選び方も

家づくり

#物件・土地探し

はれ暮らし編集部2022.07.04

マイホームを考える時に、多くの方が直面する難問のひとつが土地探し。

 

不動産検索サイトで気になるエリアの土地を検索した際に、「あれ?安い土地あるじゃん!!」「もしかして掘り出し物かも!?」なんて思ったりしたことはないでしょうか?

 

今回は、安い土地が安い理由、高い土地が高い理由をご説明します。

 

建てられる建物の大きさや高さにも影響する「建築制限」についてや、安い土地のデメリットを活かして建築するポイント、理想の暮らしを叶える土地選びについてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!

 

 

相場より安い土地・高い土地の理由や特徴とは?

相場より安い土地・高い土地には、それなりの理由があります。

この理由を知らないまま価格の安さ・高さだけで土地を決めてしまうと、後になって後悔することも。

安い土地と高い土地ではどんな違いがあるか、それぞれの主な理由や特徴をご紹介します。

 

 

相場より安い土地の理由や特徴をご紹介!

相場より安い土地の理由や特徴として、以下の4つが考えられます。

 

①心理的瑕疵(いわゆる事故物件)がある

対象とする物件や土地で、事件や事故などの嫌悪すべき背景が過去にあった場合、「心理的瑕疵」があるといわれます。

 

心理的瑕疵がある不動産の場合、不動産取引において重大な影響を及ぼすこととなりますので告知をする必要があり、備考欄に「告知事項あり」と書かれています。

気にしない場合は、おトクかも?!

 

 

②変形地・旗竿地(はたざおち)である

変形地とは、三角形や縦や横に細長い土地といったいびつな形をした土地のこと。

長方形、正方形などのように整形された土地より評価額や坪単価が低くなるため、安く売られている場合があります。

 

日当たり確保の難しさや、駐車が困難などの課題がある場合もあるので建物の配置には注意が必要です。

 

特に「旗竿地」は、四方八方が建物に囲まれ、道路から土地までの距離が細長く延びている旗のような形をした土地なので、住宅用の土地としてはあまりおすすめできません。

 

駅が近いといった好立地にある場合もありますが、マンションやアパートなど高さのある建物に囲まれていたりします。

入口の幅が車幅ギリギリで工事車両が入れない場合には、クレーンで資材を入れることになったり、水道管の引き込み費用がかさんだりすることも。

 

実際、「駅チカ物件の土地が仲介手数料もなく、安かったので購入した」というお客様は、家を建てることさえ難しい旗竿地だったこともありました。

 

「せっかく新居用に土地を買ったのに、何もできない」なんてことにならないように、事前に土地の形状もチェックしてみてくださいね。

 

 

③土地に面した道路が狭い

土地に面した道路が狭く、建築基準法による「接道義務」に準じていない場合は、建物が建てられない場合もあります。

接道義務では、幅員4m以上(一部指定区域では6m以上)の道路に土地が2m以上接していないと建物が建てられないと定められています。

 

建物が建てられても、家の前の道路や通路が狭いと問題があることも。

 

例えば、札幌市で住宅を建築する場合の望ましい道路幅は8m以上といわれています。

4m幅の道路は接道義務の条件をクリアしていますが、除排雪が入らなかったり、冬は雪で道路幅が狭くなり対向車とすれ違うことができなかったりと不便を感じることが多いかもしれません。

 

他にも、「私道」のため通行ができない道路や、セットバック(建築物を道路の境界線から一定の距離だけ後退させること)の必要があるケースも。

その場合、敷地面積が削られるなんてこともあるので、土地だけでなく接する道路もしっかり確認しましょう。

 

 

④高低差がある土地

道路から土地まで高低差があっても、家を建てることは可能です。

ですが、土地の全体または一部に傾斜がある土地は、敷地を整地するために何万円もの費用がかかるため、人気がなく土地価格も安くなります。

 

一見平らな土地に見えても実際に見ると、裏が崖になっているなんてこともしばしば。

 

そのような場合は、建築前に土地を平らに整地する必要があり、土を入れたり削ったり、土留めや深基礎工事を行うなどの別途料金がかかってしまいます。

整地の費用だけでなく、土地を補強するための工事が必要なケースもあります。

 

また、北向きのひな壇になっている土地も安い土地になることが多いです。

北向きのひな壇だと南側の土地が高いため日当たりが悪くなってしまいます。

 

 

相場より高い土地の理由や特徴は?

立地条件の良い土地は、相場より高く「資産価値のある高い土地」となることが多いです。

 

高価な土地は賃貸住宅でも人気のエリアで、主に以下の理由や特徴が挙げられます。

  • 長方形または正方形のように土地の形が整った「整形地」
  • 土地に面した道路が広いといった接道条件が良い土地
  • 最寄り駅まで近い、公共交通機関の駅が近いといった交通の利便性が高い土地(特に地下鉄沿線は高価)
  • 学校や公共施設などに近く、生活環境が良い土地
  • 「住みたい街ランキング」にランクインするような知名度が高く、人気の住宅地(札幌では札幌市中央区の宮の森、札幌市厚別区の新さっぽろ、札幌市清田区の平岡など)

 

このような「資産価値のある高い土地」は、便利で町の雰囲気が良く、所得の高い層が集まりやすいという特徴もあります。

 

札幌の土地価格の動向が気になる方は、「札幌の土地価格はこれからどうなる?今後も上昇?現在の状況も確認」をご覧ください。

 

 

資産価値のある高い土地にもリスクがある?

資産価値の高い土地の全てが当てはまるとは限りませんが、一般的に良い土地だと思われている高価な土地でもリスクがあることを知っておきましょう。

 

①日当たりの悪さ

人気のエリアには、高層マンションや商業施設が建ち並び、一軒家を建てても高さのある建物に囲まれて、南向きなのに日が当たらないことも。

周囲が空き地でも将来、高さのある建物が建つ可能性も考えられます。

 

②交通量・人通りの多さ

交通量も人通りも多い土地だと、「子どもが事件や事故に巻き込まれないか」「自宅を誰かに見られているのではないか」と、落ち着かないという人もいらっしゃいます。

 

③高い固定資産税

高価な土地は、その分固定資産税も高くなります。

高い固定資産税を払い続けられるか、というのも住むうえで重要なポイントです。

 

家づくりの税金については、こちらのコラムもあわせてご確認ください。

家を購入する際の税金の種類は?軽減措置や納税タイミングも紹介!

 

 

安い土地でも理想の建物を建てられる?建築制限や条件もチェック!

安い土地の購入を検討する時に確認すべきなのは、土地の形状や物件の状態だけではありません。

土地によっては建てられる建物の高さや面積に制限がある場合も。

 

「こんな家を建てたい」と思っても、土地の制限や条件によっては叶わないケースもあるため、次に挙げる項目は購入前に必ず確認しましょう。

 

 

用途地域

土地購入前に確認すべきポイントのひとつが「用途地域」。

用途地域とは、住居系地域、商業系地域、工業系地域など、その地域をどんなエリアにするか計画し、建築できる建物の種類や土地の用途の制限を定めたルールのことです。

 

 

市街化調整区域

都市計画区域の中で、市街化を図るべき区域を「市街化区域」といいます。

市街化させる予定の地域では、自治体が公共下水道の整備なども積極的に行われ、整備が進められます。

 

しかし、土地が「市街化調整区域」に区分される地域にある場合、そのエリアは市街化を抑制する区域となり、原則として建物を建てることができません。

公共下水道の整備なども行われないこともあり、せっかく土地を購入したのに住宅を建てられないことになってしまいます。

 

 

建ぺい率・容積率

「建ぺい率」と「容積率」も確認しておきましょう。

建ぺい率は、敷地面積に対して建物を建築できる面積を示した割合のことで、建築可能な坪数の上限が分かります。

容積率とは、敷地面積に対して建物の延床面積を示す割合です。

 

敷地面積が同じでも、建ぺい率と容積率によって建てられる住宅の広さや階数が異なるため、自分が建てたいと思う家がその土地に建てられるかチェックが必要です。

 

 

高さ制限

「高さ制限」とは、その土地に建てられる建物の高さの上限を定めたもの。

 

用途地域の分類「第1種低層住居専用地域」「第2種低層住居専用地域」「田園住居地域」には、住環境を良くするために、建築基準法第55条による「絶対高さの制限」が適用される場合があります。

 

他にも、周辺エリアの日当たりを確保するための「日影規制」により高さの制限があることもありますので、事前に確認しておきましょう。

 

 

斜線制限

斜線制限は、隣地や道路に影響する部分について建物の高さの上限を決めたものです。

北側斜線制限」「道路斜線制限」「隣地斜線制限」などの種類があります。

 

 

建築条件付き土地(土地付き注文住宅)

土地によっては、指定の会社で家を建てることを条件としていて、建築期間も定められている「建築条件付き土地(土地付き注文住宅)」のように、建築条件のある土地もありますよ。

 

 

これらの建築制限や建築条件によって建物の形や大きさ、高さ、指定の会社などが限られる場合もあるため、分からないことがあれば、購入前にしっかりハウスメーカーや不動産会社に確認しましょう。

 

 

安い土地も悪いことばかりではない!「理想の暮らし」を話し合おう

「土地の価格が安いから」といって「悪い土地」というわけではありません。

使い方次第で、安い土地でも良い土地になることも!

 

安い土地の理由や特性を理解したうえで安い土地を選んだ方は、その土地の特性を活かして「自分らしい暮らし」を楽しんでいます。

土地の特性を知って選択肢を広げましょう。

 

例えば、旗竿地は奥まっている場所に位置しているので、敷地の傍を歩く車や人がいない分、周辺の騒音を気にせず静かに過ごすことができるといったメリットもあります。

 

また、傾斜がある土地をあえて好む人もいらっしゃいます。

山に面した土地は地盤が固く安全だといわれていることや、高台からの絶景の眺望を得られるといった理由があるようです。

 

他にも、郊外に多いニュータウンは土地代が安価なだけでなく、土地が真っ平らに整えられているため、無駄な諸費用を抑えられますよ。

 

嫌われがちな「道路側が北向きの土地」にだって、利点があります!

日当たりが良い南向きの土地を希望する方がたくさんいますが、実はガレージを設置すると日差しが遮られてしまうことも。

 

北向きの土地の場合は、道路側(北側)に建物を寄せて作る傾向があり、ガレージで日当たりが悪くなる心配はありません。

家の裏側(南側)を広く取ることができ、庭やプライベートスペースとして活用するのにも最適です。

道路に面していないので、子どもを安全に遊ばせられるというメリットもあります。

 

実は、北向きの土地は南向きの土地よりも安価とあって購入を決める人も多いんですよ。

 

「他の人と違う一風変わった暮らしをしたい!」「土地購入の値段を抑えた分、建物費用にお金をかけたい」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

 

土地選びで大切なことは?理想の暮らしを実現するためのポイント

土地の良し悪しは土地価格だけでは決まりません。

大切なのは、「新居を建ててどう暮らしたいか」という理想の暮らしを家族でとことん話し合うこと!

 

土地選びでは、理想の暮らしが叶う場所、そこで快適に生活できるかどうかがポイントとなります。

これは私たちハウスメーカーも、土地をご提案する時に大切にしていることです。

 

お客様が希望する土地が、ライフスタイルや予算にマッチしない場合、お客様が住んだことのない土地を提案することも多々あります。

 

かといって、知らない土地での暮らしは不安だらけですよね。

 

私たちハウスメーカーは、スーパーや学校、病院までの距離といった周辺環境のことから、最寄りのバスの運行状況、除雪状況のほか、近所の住民の方にヒアリングした内容をお伝えするなどして、そこでの暮らしをイメージしていただいています。

そうして、今まで知らなかった町で新居を建て、満足していただいているお客様がたくさんいらっしゃいますよ!

 

「このエリアに家を建てたい」と決めることも大事なことですが、その前に、まずは「どんな暮らしがしたいか」を柔軟な発想で考えてみましょう。

 

家族で意見が割れることもあるかと思いますが、そこを互いに尊重し家族の要望をまとめていくことで、安い土地でも理想のマイホームを建てられるかもしれません。

土地によっても条件が異なりますので、ハウスメーカーや建築会社、不動産業者に相談してみましょう。

 

 

安い土地・高い土地の理由や特徴を知って、視野を広げて土地を探そう

相場より安い土地の理由としては、事故物件、変形地や旗竿地、面している道路が狭い、土地が平らではないなどがあります。

整形地や利便性の高い土地、人気の住宅地といった立地条件の良い土地は、相場より高い「資産価値のある高い土地」となることも。

ただし、一般的に良い土地だと思われている高価な土地でもリスクがあることを知っておくことも大切です。

 

また、土地購入前に確認すべきポイントとして「用途地域」の確認や、「市街化調整区域」に区分される地域ではないか確認することが挙げられます。

 

他にも、建ぺい率・容積率の確認や、高さ制限や斜線制限といった「建築制限」がないかも事前にチェックが必要です。

土地ごとに条件が異なるので、ハウスメーカーや建築会社、不動産業者にも相談してみましょう。

 

安い土地は必ず避けなければいけないということはありません。

家族がどんな暮らしをしたいかによって、土地のデメリットを活かした建築もできますので、視野を広げて土地選びを行ってみると良いですね。

 

はれ暮らしでは他にも、住まいや暮らしに役立つ情報をたくさんお届けしています。

土地選びや家づくりに関するコラムもご紹介していますので、あわせてご覧ください!

 

 

記事を書いた人
はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ

すべての人が自分らしい暮らしを楽しめるアイデアをご紹介しています!

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