中古住宅の住宅ローン審査の流れや基準は?ローンを組むポイントも

家づくり

#お金のこと#中古住宅

はれ暮らし編集部2021.02.03

中古住宅購入時、銀行などから住宅ローンを借りる方がほとんどです。

 

ただローンを借りるには審査があり、この審査に通るかどうかがマイホームをもてるかどうかの分かれ道。

特に中古住宅は新築住宅よりもローン審査が厳しくなる傾向にあります。

 

今回は、住宅ローンの審査の流れや審査基準新築住宅とは異なる中古住宅ならではの事情と融資条件との関係を解説します。

中古住宅でフルローンを借りようとする場合のポイントも紹介しますので、資金計画を建てる際にはぜひ参考にしてください

 

 

中古住宅の住宅ローンの審査とは?事前審査と本審査の違い

住宅ローンの審査とは、あなたに借り入れを希望するローンの返済能力があるかどうか、また返済できなくなったときに担保として価値がある物件かどうか、を調査することです。

 

このように人や物件の審査を受けてからローンを組むのですが、なぜ金融機関は必ず審査をするのか、審査の流れについて見ていきましょう。

 

そもそも金融機関はなぜ審査をするのか

金融機関は誰彼構わずお金を貸すわけではありません。

 

住宅ローンは35年前後という長い時間をかけて返済されます。

このため、途中で返済者が亡くなる、職を失う、など返済が滞るリスクが高い商品です。

 

ですから、金融機関としては「35年間何事もなく返済してくれそうな人」を選んでお金を貸したいと考えます。

 

また、融資対象の物件についても、売却時に残債を支払える価値のある物件が理想です。

 

貸したお金がきちんと戻ってくるように、最初に借りる人と物件を見極める。

これが審査です。

 

審査の流れは事前審査と本審査の2段階

事前審査の段階では、主に申込者に返済能力があるかどうかを調査します。

 

本審査では、返済する人の返済能力はもちろん、担保となる物件も本格的に調査を行います。

審査期間は2週間〜1ヶ月ほどかかるケースが多いようです。

 

このように、金融機関は二段階に分け、借りる人に借金を返済するだけの能力があるか」「購入する物件に、借金と同じだけの価値があるか」の2点を調査します。

 

 

中古物件の住宅ローン審査の基準。ローンが通る人と通らない人の違いとは?

多くの金融機関が、「35年間きちんと返済してくれる人」の判断材料として次のようなものをあげています。

 

  • 完済時年齢 99.0%
  • 健康状態 98.5%
  • 担保評価 98.2%
  • 借入時年齢 96.8%
  • 年収 95.7%
  • 勤続年数 95.6%

 

※「令和元年度 民間住宅ローンの実態に関する調査」(国交省)より抜粋

 

審査を受ける際に重要なそれぞれの判断材料について、どんな人がローンに通りやすく、通りにくいのはどんな場合か見ていきましょう。

 

【完済時年齢】【借入時年齢】

返済機関が終わるころの年齢が完済時年齢、ローンを借りる時の年齢が借入時年齢です。

 

定年頃にあたる60〜65歳前後に、支払いが完了する人、すなわち借りるときの年齢が25歳〜30歳の方は審査が通りやすいです。

35年後も安定した収入が得られている、と想定できるからですね。

 

【健康状態】

健康に不安のある人は途中で支払えなくなる可能性が高いとみなされ、審査に通りにくい可能性があります。

 

本審査の時は、現在重篤な病気にかかっていないかや過去の病歴なども調査されます。

年齢が若い方病気にかかること少ないと判断される場合もあり、有利になることもあります

 

【担保評価】

万が一返済できなくなった場合、ローンの担保となっている物件を銀行へ差し出すことになります。(借金のカタに取られるということです)

その際、銀行は物件に貸しているお金と同じ価値がないと損することになります。

 

このため、対象となる物件に、貸し出すお金と同じだけの価値があるかどうかを銀行はシビアに調査します。

中古物件ではこの評価が難しく、ローン通りにくくなっています

詳しくは後述します。

 

【年収】

こちらは、借りたい金額が借りられるかどうかに関わります。

 

年収が多ければ、借りられる金額も高くなります。

返済負担率と呼びますが、年収に対する適正な返済比率を金融機関側で判断して計算し、借入額が決定します。

 

【勤続年数】

勤続年数の長さは、安定して返済を続けられるかどうかを判断する基準となります。

転職してすぐにローンを組みたい場合は注意しておきましょう。

 

これまで最低2年は勤続していることが必要と言われていましたが、最近では3ヶ月など、もっと短い期間でも審査に通過する場合があります。

 

その他の基準

こうした基準以外に、次のような場合も審査に通らなかったり、減額されることがあります。

 

カーローンや奨学金など、他のローンを借りている

すでに返済しているローンがある場合、借り入れ金額によっては審査が通らない、もしくは減額されることがあります。

 

自営業・個人事業主である

自営業や個人事業主のケースでは、安定した収入があると認められるために、継続して利益を出していることの証明書など、書類を用意する必要があります

課税されないよう節税対策で利益をあまり出さないようにしていると、ローンを組む場合には不利になることもあるので注意が必要です

 

クレジットカードの滞納記録がある

携帯料金の未払いなどでも滞納記録は残ります。

5〜7年は記録が残るため、現在記録がある場合は5〜7年後でないとローンを借りられない可能性があります。

 

事前審査後、車のローンを組んだ、クレジットカードの支払いを延滞した

直近で車のローン契約をしたなど、事前審査時と条件や状況が変わってしまった場合、本審査に通らないことがあります。

 

住宅ローンの審査については、「住宅ローンの審査に通らない理由とは?借りるためのポイントも解説!」でも詳しくお話しておりますので、参考にしてみてくださいね!

 

 

中古物件と新築物件の住宅ローン審査の違いとは?

中古物件でも新築物件でも、住宅ローンを組む際には審査が必要です。

しかし、中古物件の審査には特有の条件がありますので確認しておきましょう。

 

物件の担保価値の調査に時間がかかることも

ローンの審査において、新築住宅でも中古住宅でも、金融機関は物件の担保価値を調査します。

というのも、もし返済が滞った場合、金融機関はローン対象となっている物件を売却することで残債を返済してもらうからです。

 

ただ、中古住宅の場合、担保価値の調査はより慎重に行われます。

新築とは違い建築から年数を経ているため、建物の劣化も含めてシビアに判断する必要があるからです。

 

融資額が減額される場合がある

住宅ローンの場合、基本的に担保価値よりも高い額での借り入れはできません。

このため、立地や築年数などを評価した結果、希望する借入額よりも融資額が少なくなってしまうこともあります。

 

では、どんな場合に減額されるのでしょうか?

 

担保価値が購入価格より低い場合

中古マンションについてはおよそ売買価格で評価されますので差が出にくいのですが、問題は一戸建て。

 

木造一戸建ての場合、一般的に築20年で建物の価値はゼロとなります。

担保評価の際リフォーム済みかどうかは考慮されないため、リフォーム等で売買価格は高くなっても、担保価値はそれより低いことがあります。

 

建築基準法の基準を満たしていない

物件が建築基準法に準拠していない場合、担保として認められず審査が下りない場合があります。

 

たとえば建築基準法は1981年6月1日に改正され、新耐震基準が定められていますが、築40年を超える中古物件の場合、この耐震基準が問題となる可能性があります。

 

また、再建築不可と呼ばれる物件も、ローン審査は通りません。

建築基準法から、その土地に新たに建物を建てられないとされているからです。

購入の場合は現金購入となります。

 

 

中古住宅の住宅ローン審査で希望する金額を借り入れるポイント

ここまでみたように、金融機関は申込者の年収比率などに加え、担保価値を判断材料にローン審査を行います。

そして基本的に担保価値以上の借り入れを認めません。

このため、中古住宅を購入する際、希望する借入額で審査が下りないこともあります。

 

ただ、場合によっては手数料などを込みにしたフルローンが下りることもあります

希望の金額でローンを組むためのポイントは下記の通りです。

 

  • リフォーム費用も込みにできるローン商品を選ぶ
  • 条件が複雑な物件は選ばない
  • 周辺価格と比較してあまりに高額な中古物件を選ばない
  • リフォーム前の物件を選ぶ

 

こうしたポイントを押さえつつ、金融機関やリフォーム会社などと相談し、購入する物件自体を選ぶことによってフルローンを組むことも可能です。

 

中古住宅は実に様々な物件が存在し、一概に言えないことも多いので、個人で判断せず、さまざまな機関と相談しながら進めることが一番大切です。

 

中古物件を購入する際にリフォームをすると使えるローンについては他のコラムで解説しているので、ぜひ参考にしてください。

 

 

中古物件の住宅ローン審査の疑問はこう解決しよう

中古物件購入の際の住宅ローン審査について色々と見てきましたが、まず何からはじめたらいいでしょうか?

 

おすすめは、お金の問題を解決することです。

実際に中古住宅の売買契約に携わっていて感じるのは、いい物件ほどあっという間に売れてしまう、ということ。

条件がいい物件は、探している誰もがほしいと思うからです。

 

買いたいと思った時にすぐ買うことができるよう、まずお金やローンの不安を解決しておきましょう。

 

 

これまでに支払いの延滞があったかもしれない、という方

信用機関へ問い合わせて情報を開示してもらいましょう。

今はインターネットから申し込みや情報の取得ができとっても便利です。

 

申し込み方法など、詳しくは信用情報機関(CIC)のサイトを参照ください。

 

自分がいくら借り入れ可能か知りたい、という方

金融機関の提供するシミュレーションを使って、年収から簡単に借入可能額を知ることができます。

 

フラット35など、自分が借り入れたい金融機関のサイトからチェックしてみてください。

 

本当に銀行がお金を貸してくれるのか知りたい、という方

金融機関での事前審査が必要となります。

この場合、購入予定の物件が決まっていることが前提となります。

 

ご自身で金融機関等へお申し込みされるか、不動産会社や住宅会社に依頼して、申し込みます。

 

希望する物件でローンが組めるのか知りたい、という方

こちらも同じく事前審査が必要になります。

 

ただ、物件の良し悪しなどを判断する必要があるため、できれば信頼できる不動産会社や、住宅会社に相談し、申し込んでもらうほうがいいでしょう。

 

 

中古物件の住宅ローン審査の不安は気軽に住宅会社へ相談を

中古住宅を購入する際にも住宅ローンを組むことができ、ローンには審査が必要です。

 

審査は事前審査と本審査という2段階の流れを経て、健康状態や年齢、担保評価などの項目を審査されます。

 

中古住宅のローン審査は、物件の担保価値の調査に時間がかかったり、担保価値の調査結果によっては融資額が減額される可能性もあるといった点で新築住宅の審査とは異なります。

 

いろいろ調べてみたものの、自分たちではどう進めていいのかわからない、という場合は迷わずプロに相談すると安心です。

 

リフォームやリノベーションを前提とされるならリフォーム・リノベーションを行っている住宅会社等へ、購入のみの場合は不動産会社へ、直接問い合わせてみましょう。

はれ暮らしを運営しているジョンソンホームズでも、中古住宅の住宅ローンのついてのご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にご連絡くださいね。

 

特に、リフォームと購入を同時に検討されている方は、住宅会社への相談をおすすめします。

リフォーム費用についてもローンを組むか現金で用意する必要があり、この手続きが煩雑なためです。

 

もし物件の購入の諸費用と一緒にリフォーム費用もローンに組み込みたい、という場合は、ご自身で申し込まれるより、リフォームを依頼する予定の住宅会社へ依頼しましょう。

営業担当者が金融機関とやりとりし、最適なローンのプランを提案してくれるはずです。

 

こちらで書類を用意する手間も省けますし、金融機関も普段からやりとりのある住宅会社の担当者から審査を依頼されるほうがスムーズです。

 

中古住宅の購入やリフォームは、ただでさえ新築よりも手続きが多く、考えることも増えるため、途中でお家づくりが嫌になってしまいがちです。

 

煩雑な手続きを代行してもらうことで、自分たちが本来向き合うべき、これからの暮らしについて考える時間をつくるようにしましょう。

 

住まいや暮らしに役立つ情報を発信するはれ暮らしでは、その他にもたくさんのコラム情報を発信しています。

ぜひ参考にして、より快適な住まい作りの参考にしてくださいね。

 

記事を書いた人
はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ

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