家族同様に大切なペット。高額医療費にあわてないためにもペット保険の検討を

生活

#お金のこと#ペット#保険

鉋六 貴之2019.08.28

家族の一員として私たちの心を癒やしてくれるペット。病気になったり散歩中にケガをした時に動物病院に連れて行くことは、今では当たり前になりました。とはいえ、人間のように国が定めた保険制度のないペットの医療費は、すべて自己負担。思いもよらぬ高額になることがしばしばです。そんな時のために知っておきたいのがペット保険。多くの保険会社からさまざまなタイプのペット保険が発売されています。注目すべきポイントを知って、大切なペットの病気やケガに備えましょう。

国による保険制度がないペット。自分で保険加入しない限り医療費は全額自己負担!

ペット用のお洒落な服やグッズ、栄養バランスが取れ食材にもこだわったペットフード、ペットの住み心地を第一に考えた住宅リフォーム…。現代のペット事情は一昔前とは大きく変わっています。

犬や猫の寿命も大きく伸びたと言われ、ペットフード協会の平成30年調査によれば、犬全体の平均寿命14.29歳、猫全体の平均寿命は15.32歳。20歳を超える犬猫も少なくありません。

食事・生活改善、室内飼いが長寿化の一因だと言われていますが、ペットも人間同様、高齢化の問題も出てきています。病気の種類も、昔から多かったフィラリアだけでなく、がんや糖尿病、心臓病、腎臓病など、中高年の人間と同じような病気が多くなっています。

 

ペットが病気になった場合、国による保険制度はなく全額自己負担。お会計で金額を聞き、驚いてしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。1回の治療はそれほど高額ではなくても、何回も通院したり、手術、CTやMRIによる検査を加えると、トータルで数十万円になるケースも少なくありません。

骨折の手術だけで10万以上。愛犬が骨折して緊急手術をした体験から…

ここで、実際に私が出会った事例をお話ししましょう。

妻の実家ではイタリアングレーハウンドという犬を飼っています。体型的にはスラッとしていて足が細くて長く、俊敏で、ボールやフリスビーで遊ぶのが大好き。室内でボールを投げるとすごいスピードで追いかけてソファを飛び移って華麗にキャッチ、というのがいつもの光景でした。

ところが昨年末、ソファからジャンプした際に体勢を崩して着地に失敗。骨折したとの連絡が。すぐかかりつけの獣医さんに診てもらいましたが、手術が必要で別の病院を紹介され、その日のうちに緊急手術を行いました。プレートを入れて、ギプスをして…。そこで一つ、大きな問題が発覚しました。ペット保険が未加入だったのです。

 

飼い始めた時にペット保険をいくつか紹介していたのですが、「近いうちに加入しよう」と延び延びになっている中での出来事でした。診察、レントゲン撮影、手術と、ここまでの段階でかかった費用は40万円。その後も、抜糸や経過観察、プレートを抜く手術などが必要になってきます。

あまりに費用がかかるので、すぐにペット保険へ加入しようとしましたが「6カ月以内に医師の診断・手術を受けていない」という告知項目に引っかかってしまい、完治してしばらく経ってからでないと加入できないことが分かりました。

後日インターネットで検索すると、イタリアングレーハウンドのかかりやすい病気(ケガ)にははっきり「骨折」という文字が…。人はつい「自分は病気やケガはしない」と思ってしまいがちですが、実際に病気やケガになってからでは遅いのです。ペットは家族の一員ですし、病気やケガをした場合は人間と同じかそれ以上に費用がかかります。今回の体験から、ペットを飼われている方には何かあっても安心して治療を受けられるように、ペット保険の加入を強くおすすめします。

 

※犬・猫の品種別、かかりやすい病気はこちらのサイトに分かりやすくまとまっています。

https://www.ipet-ins.com/dog-insurance/breed/

https://www.ipet-ins.com/cat-insurance/breed/

ペット保険選びにあたり、注目したいポイントは?

ペット保険が登場したのは今から15年ほど前のこと。現在では数え切れないほどたくさんの保険会社があり、さまざまな保険を発売しています。対象となる動物は、ほとんどの会社で「犬」「猫」ですが、鳥やウサギ、フェレットを対象にする保険もあります。

では、保険を選ぶ時、どのような点を見比べればよいのでしょうか。それには次のような内容が関わってきます。

 

◇対象となる病気、ケガにはどんなものがあるのか。

◇入院、通院、入院を伴う手術、日帰り手術のうち、保障対象となるのは何か。

◇それぞれの支払い金額、回数の限度はいくらか。

◇窓口精算か後日保険会社への請求を行うのか。

◇告知項目・待機期間

 

一つずつ見ていきましょう。

ポイントその1◇対象となる病気・ケガ

例えば小型犬に多い膝蓋骨脱臼(パテラ)。会社により、保障対象としている場合と対象外としている場合があります。品種ごとになりやすい病気・ケガの傾向は、前述のサイトほかインターネットで簡単に検索できるので、それが対象になっているかどうかを確認していくとよいでしょう。

また、狂犬病をはじめとするワクチン接種、去勢・避妊手術、歯科はどの会社の保険でも保障対象外です。

ポイントその2◇入院、通院、手術

入院、通院、入院を伴う手術、日帰り手術、それぞれが対象となっているか否か、確認が必要です。ケガによる通院は対象だけれど、病気による通院は対象外、ということもありますので、病気・ケガそれぞれについて確認を。また、手術の種類・内容によって保障額が違う場合もあるので確認してください。

ポイントその3◇支払金額・回数の限度

例えば通院の場合「1回の支払額の70%の保障が受けられ、かつ日額上限は10,000円。1年間で22日を日数上限とする」というように、支払い金額・回数に限度を設けている保険がほとんどです。

同様に、入院では「1日10,000円、1年間に20日まで」、手術は「1回10万円、1年に2回まで」などの限度が。さらに「1年間の支払い額は合算して合計80万円まで」というような、年間最高保障額が定められている場合も多くあります。

ポイントその4◇窓口精算か後日請求か

保険会社が提携している動物病院であれば、窓口での会計時に、保険で保障される額を引いた費用だけを支払うのが窓口精算。それ以外に、病院でいったんかかった治療費をすべて支払い、後日保険会社に請求書や診断書などの資料を送り、保険金支払いを受ける方式とがあります。

診断書発行には費用が必要な場合も多く、保険金が支払われるまでには約1カ月かかるなど、後日精算は何かと手間も時間もかかるもの。窓口請求の方が圧倒的に楽ですが、提携病院が近所にどれくらいあるかが大きな問題に。かかりつけの病が提携になっているか、または自宅周辺に提携病院がどの程度あるかを必ず確認しましょう。

ポイントその5◇告知項目・待機期間

人間の保険でも、加入時に既往歴・通院歴などを伝える必要がありますが、ペット保険も同様です。すでに病気にかかっている場合、病気・ケガをしてから一定期間が経っていない場合、加入不可になることがほとんどなので、要注意。

さらに「保険加入後30日以内の病気は対象外」「120日以内のガンは対象外」など、待機期間を設けている会社も多いので確認してください。

 

これらの内容を踏まえ、さらに「ペットの品種」「年齢」によっても保険料が変わってきます。GPS装着などの条件により、保険料が割引かれることも。

保険期間は1年となっている場合が多く、1年ごとに更新が必要です。保険料はペットの年齢が上がるにつれて上がっていきますが、一部保険会社では年齢による保険料上昇がないものもあって、長く保険をかけていくことを考えるとお得になる場合もあります。

ペットが誰かを傷つけてしまった場合などに備え「個人賠償責任保険」も大切です

もう一つ重要なのが、自分のペットが他人にケガをさせてしまった時に備える「個人賠償責任保険」です。これは、散歩中や公園で遊ばせたり運動させている時に、ふいに近寄って来た子供や歩行者、他のペットに危害を加えてしまった時に必要となります。じゃれあっているつもりでもケガをさせてしまうことは往々にしてあることです。

個人賠償責任保険は単独では加入できず、火災保険や自動車保険、共済などに特約として付けることになります。これについては、以前、こちらの記事内の「時々耳にする「個人賠償特約」ってどんなもの?」の項でお伝えしていますので参考にしてください。

 

※いざという時にあわてないために。自動車の事故・トラブルに備える保険について

https:// www.johnsonhome.co.jp/media/live/car-insurance

 

ペット保険でも賠償責任特約を設定しているものはありますが、次のような傾向があるためあまりおすすめできません。

・保障額の上限が低い

・保険料が高い

・保障の対象が、ペットが起こした事故・事件に限定される

(※火災保険などの賠償責任特約であれば、ペットだけでなくお子さん・親御さんが起こした事故・事件も保障の対象となります)

一つの事故・事件に対し、複数の保険から支払いを受け取ることはできないため、複数の加入はムダとなります。火災や自動車保険、共済などの特約として、個人賠償保険に加入することをおすすめします。

 

ペットはただ可愛いだけではなく、命ある大切な家族です。長い年月を楽しく一緒に暮らしていくためにも、ペット自身の医療保険や万が一に備えた個人賠償責任保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

【参考サイト】

https:// www.ipet-ins.com/

https://time-space.kddi.com/lifestyle/20190419/2636

https://www.axa-direct.co.jp/pet/pet-ms/detail/1723/

記事を書いた人
鉋六 貴之 ジョンソンホームズ  保険事業部マネージャー

苗字が見慣れない方も多いかと思いますが、ほうろく、と申します。男の子、女の子の2児のパパです。車を運転することが好きで長距離ドライブも苦にならないので、最近の楽しみは自然豊かなキャンプ場で家族4人でのんびり過ごすことです。

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