冬支度はいつから?雪が降る前にやっておきたいこと
掃除・お手入れ
#ダクト#パネルヒーター#メンテナンス#冬#屋根#暖房#設備
神田 恵里2019.09.19

暖かい衣類を出したり、車をスタッドレスタイヤに履き替えたり。冬の準備はいろいろですね。家も冬支度が必要ですが、特に家を建てて初めての冬を迎えるなら、「何をすればいいの?いつから始めればいいの?」という方も多いかもしれません。冬支度は毎年のこと。この記事では押さえておきたいポイントをまとめました。
【冬支度その1】セントラルヒーティングの試運転は、本格的な寒さが来る前に!
高気密・高断熱な多くの一戸建住宅で採用されているセントラルヒーティング。冬を迎えるために暖房チェックは欠かせません。本格的に暖房を使い始める前、10月のうちに試運転をおすすめします。
手順は次のとおりです。
1.ボイラーのスイッチを入れ燃焼してみて、変な音や異臭がしないかを確認。
2.各部屋のパネルヒーターをチェック。
パネルヒーターですが、暖房を止めている期間は温度調整のためのサーモスタットバルブの目盛を全開にしてあると思います。中間にセットし直してから、問題なく暖まるか確認してください(※パネルヒーターの目盛りは機種によって表示が異なります)。パネルの掃除も済ませておくと、使い始めるときに楽ですね。
例えば冷え込みが厳しくなってから不具合に気づいた場合、修理を終えるまで寒さを我慢しなければなりません。同じ時期に修理依頼が集中すると、業者さんのすぐの対応が難しくなることも考えられます。早いうちにチェックしておくのが賢明です。
パネルヒーターの使い方について、詳しくはこちらの記事もご覧ください!
▼セントラルヒーティングの定番の使い方を押さえましょう
セントラルヒーティングの使い方。上手に使って暖房生活を快適にしよう!
▼それでも家の中が寒い時の対策まとめ
▼パネルヒーターのメンテナンスについて
【冬支度その2】無落雪(スノーダクト)屋根ならダクト清掃は必須!
北海道の住宅で多く見られる無落雪屋根の一つに、スノーダクト方式があります。このダクト屋根で注意しておきたいのが、氷や泥やゴミ等によるダクトの排水口の詰まり。
排水口が詰まってしまうと、雨水や雪解け水が適切に流れていきません。排水路内にたまった水は行き場をなくし、板金の接合部分から室内に漏れてくる場合があります。これを「すが漏れ」といいます。
ダクトには風で飛んできた枯れ葉がたまっていたり、ゴミが落ちていたり。外壁に取り付けられたハシゴから屋根の上にあがって、自分で清掃することができます。慣れていなく不安な場合や、ハシゴが付いていないお宅は業者さんに依頼するのも方法です。
清掃は11月中旬までを目処に済ませたいものです。雪が降る前だけではなく、冬を越した雪解けのあとにも必ず行うようにしましょう。
枯れ枝がたまっています。
こちらは枯葉がたまって、今にも詰まりそう。
カラスが運んできたボウルが置き去りになっていることも…。
加えて、屋根にドレンヒーターが付いているお宅は、雪が降ったらそのスイッチをONにするのを忘れずに(スイッチOFF時は「緑色点灯」又は「消灯」、ONで「赤色点灯」に変わります)。排水管の凍結を防ぐため、ヒーターは春まで入れたままにしておいてください。
こちらがオフ。緑色、もしくは、消灯した状態です。春・夏・秋はこの状態。
こちらがオン。赤色に点灯します。冬の間はこの状態に。
【冬支度その3】換気システムやテラスの掃除、網戸の片付けも忘れずに!

24時間換気システムの吸気口を掃除しておきましょう。吸気口のフィルターが汚れたままだと換気が不十分に。掃除機で吸うなどしてホコリを落としましょう。
2階にテラスがあるお宅は、ここもゴミ等を掃除しておくことが肝心です。排水口が詰まったまま凍ると雪解け水が流れていかず、気づいたらテラスに水がたまっていた!なんてことにもなりかねません。
夏のあいだ活躍した網戸は、取り外して洗ってから片付けましょう。網の“たわみ”の原因になるため、洗うときに雑巾でゴシゴシすることは避けてください。網戸はきちんと手入れをして使っていくと20年近くもちます。
【冬支度その4】ウッドデッキや木製階段、屋外の木製品の塗装は冬に入る前に!

ウッドデッキや木製階段・玄関ポーチなど、外部に木製のものを使っているお宅は多いのではないでしょうか。冬に入る前、毎年一度は塗装をしましょう。
外部の木材用塗料はホームセンターに売っています。種類・色・金額はさまざま。店員さんと相談しながら、家に合ったものを用意してください。外壁などに塗料を付けないように、塗装はきちんと養生を施してから。また、木の表面をサンドペーパーでならすと、塗料のノリがよくなります。
一年中外に置いてある木でつくられたものは、雨風や雪、日差しにさらされ続けることによって少しずつ劣化していきます。手間を惜しまずメンテナンスをしていくことが、長持ちさせることにつながります。
忘れずに冬支度!散水栓の水抜きなど、確認漏れがないようにしましょう!
忘れずにやっておきたいのは、庭の散水栓の水抜きです!水を落としておかなければ、水道管が破裂して大工事になることがあるため要注意です。11月〜12月を目処に外まわりもチェックしておきましょう。庭木の冬囲いや、雪かき道具の準備・点検なども雪が降る前に済ませておきたいところです。
※水抜き方法は、ご自宅の散水栓の説明書をご確認ください。
夏場活躍する散水栓。このタイプは上の黒い部分が水抜き栓になっています。
このタイプの場合、「とまる」の方へ最後まで回しきり、蛇口を解放にして管の中の水を抜きます
【参考】水抜きのしくみ(竹村製作所)
http://www.takemura-ss.com/guide/shikumi.html
散水栓の水抜きの方法が、アニメーションでわかりやすく解説されています。
実際に行う場合は、必ずご自宅の散水栓の取り扱い説明書を確認してください。
また、降雪が続くと雪投げ場に困ることも。大雪が降ってから排雪業者さんに依頼をしようとしても、予約が取れないことが多々。家を建てたばかりでひと冬越してみて困ったなら、来年は早めに排雪の予約をしておくことも冬への備えです。
冬支度は早めに始めるに越したことはありません。ばっちり支度を整えて冬を迎えましょう。長く寒い冬も、皆さんの暮らしが楽しく快適でありますように!
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- 記事を書いた人
- 神田 恵里 ジョンソンホームズ メンテナンス部 ジョンソンレディ
オーナー様にお会いし始めて 気が付けば15年が経ちました。暮しに少し寄り添わさせていただいて、『お役に立てているだろうか?』と思う日々です。
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