ジョンソンお仕事日和「大人気!住宅ブランドオリジナルソファ制作の裏側」
取り組み
#お仕事日和#スタッフ紹介
白崎 貴子2025.01.10
「ジョンソンお仕事日和」では、ジョンソンホームズの取り組みなどをご紹介していきます。
皆さんはオーダーメイドソファ専門店「blocco」をご存じでしょうか?
70年以上北海道でものづくり技術を重ねながら、一人ひとりにフィットした限りなく理想に近いソファをお届けするために、1cm単位のサイズ調整、縫製の一目一目、布張りの一打一打に妥協なくこだわりを突き詰めつつ、オーダーメイドとは思えない価格で提供しているソファブランドです。
そんな北海道のブランドとして確かな品質のソファを一途につくり続けてきたbloccoが、ジョンソンホームズの直営店になったことを記念して、2022年に住宅ブランドでオリジナルソファを開発。
オリジナルソファ開発の裏側を知るため、blocco商品開発リーダーの加藤さんに話を聞きました。
オリジナルブランドソファ開発
—-このオリジナルソファの開発は最初どのように始まりましたか?
ソファ開発の最初のステップは、「住宅ブランドのを反映させるアイデア出し」でした。
まず、住宅ブランドのスタッフがブランドの想いをアイデアに反映させてくれたものを、私がラフデッサンにして提案するという流れで進めていきました。
例えばマンションリノベーションブランドM+の場合。
戸建てと違い、
・マンションだとソファがリビングのストーブの位置と干渉する、
・そもそもリビングが広く取れない物件がある
・エレベーターや廊下の曲がりによっては搬入が困難な物件もある
との事でした。
それらを解決できるソファのアイデアとして「パーツを組み合わせるソファ」というキーワードブランドメンバーからもらいました。
その想いの乗ったアイデアを10分の1の図面に落とし込み、形にしたのが私の役割です。
—-ブランドの想いが形になる瞬間ですね!図面として形になった後は、どのような工程で進んでいったのですか?
コンピュータ上で図面の作成をするツール(CAD)を使って、内部のウレタンフォームや構造材(フレーム)を設計していきます。
設計図が出来たら、工場出荷価格を決めるための材料積算をしたり、試作品を作る為の部品明細を作ったり、材料の発注をしたり、工場でフレームの製作、ウレタン接着、型出し、裁断と縫製、張り、仕上げ、などの工程を経て、試作品を作ります。
—-この量の工程を1人でこなされるのは見事なスキルですね!試作段階で苦労したことはありましたか?
そうですね、試作よりもその前段階のアイデアを形にするやり取りのほうが難しかったです。
各ブランドで想いは多種多様なので、熱意や要望、価格、工場の設備、技術が上手く組み合わさるようなデザインにまとめていく事を心がけました。
出来上がったデザインを住宅ブランドスタッフのみなさんに見てもらい、イメージと違っていたら書き直すうちに、思い入れのあるソファが出来上がりました。
使用素材と品質
—-ブロッコのソファは品質がとてもいいですよね。今回のオリジナルソファで使用している素材の特徴を教えてください。
多すぎて話しきれませんが、まずソファは張地やクッション材、脚材などたくさんの種類から構成されています。
張地や脚材はブランドごとに違うのですが、当社製品の座クッション下にバネ材として使用している「ダイメトロール」はすべてのブランドで共通素材として使用しています。
この「ダイメトロール」は人の心地よさを突き詰めた、「理想的なクッション材」と言われる高級素材です。
鋼材を加工したコイルバネとは違って、座面の沈みが大きくなることも、ギシギシと音が鳴ることもありません。
座クッションや背クッションの硬さはデザインによって厚みが変わってくるので、デザインに合わせてその中で一番座り心地がよくなるように試作しました。
できた試作品は住宅ブランドスタッフの皆さんに座ってもらって、座り心地をチェックしてもらいます。
アイデアから試作、完成までの制作期間は約半年かかりました。
とても愛着があるので、商品化した今でも新築戸建てCOZYのオリジナルソファ「しろくま」の注文が入るとオイル塗装は自分で行っています。
35年以上ずっと椅子づくりに携わっているので、図面に向かうだけではなく手を動かすことが今の息抜きになっています。
—-加藤さんからみて住宅ブランドのオリジナルソファの魅力って何だと思いますか?
品質はもちろんですが、それぞれのブランドの想いが入っているのが一番の魅力だと思います。
各ブランド、たくさんの方に使っていただけるように想いを乗せた商品になっているので、その想いがお客様に伝わるといいなと。
このソファでくつろいでいるときに、気づいたら家族の会話が生まれる場所になっていたらいいなと思います。
椅子を作りたいという想いからずっと椅子づくりにキャリアを捧げた加藤さんと住宅ブランドが想いを込めて作ったオリジナルソファは、今まで累計110台以上売り上げている大好評商品。
現在、大通と南郷にあるインテリアショップ「The JOHNSON STORE」のイメージに合わせた限定のソファを作っている最中とのこと。
今後の展開も楽しみにしていてくださいね。
住宅ブランドオリジナルソファをそれぞれ詳しくご紹介しているこちらのページも是非ご覧ください。
話を聞いた人
blocco 商品開発リーダー 加藤さん
大学を出てから椅子づくりに携わって35年以上のキャリアをもつ。
通称“グランコンフォール”で親しまれているソファをデザインした建築家ル・コルビジェが亡くなった日の前日に自分が誕生していたことが最近わかり、椅子を作る運命だったと感じ、椅子づくりに真摯に向き合っている。
趣味の写真が功を奏し、第21回市民写真展奨励賞受賞。
- 記事を書いた人
- 白崎 貴子 ジョンソンホームズ マーケティング室
衣食住を自分好みにアレンジするのが好きです。
特にお家で好きなラジオをかけながらゆっくりご飯を作ったり、お花や緑が目線に入ったりすると心が落ち着きます。